宇尾房子さん、ありがとうございました。
活動的な美里にまかせっきりで、おこられっぱなしでしたが、 忙しくなるとどうしても。頼ってしまい、美里に感謝しつつ、 (話は変わって)PCの状態も今ひとつで、依存度高く、 何ともストレスになって、こちらも更に、ヨロシクです。 久し振りのブログなのですが、 悲しいご報告になってしまいました。 *
『我孫子市めるへん文庫』審査委員も務められておりました
宇尾房子さんが、入院先で先週亡くなられました。
84歳でした。年齢の尺度を用いるのが恥かしくなるほど、
発想が若々しく、優しいお声ながらもお話が明快で、
とてもお美しい方でもありました。
以前、取材をさせていただき、写真を入稿した時、
雑誌の担当者の方から、「写真、間違っていませんか、
年齢と合わないように思う」との問い合わせをいただいた
ほど、本当にステキでオシャレな方でした。
ご本人からは、「肩書きなんだけど…、小説家と言うのは
恥かしいので、著述家にしていただいてよいかしら」と。
よくお食事にさそっていただき、「感じたこと見たこと
話したこと、後で忘れてしまうから何でも書き留めて
おいたほうが良いわよ」などとアドバイスをいただくことも。
*
富山高等女学校を卒業し、その3年後、
B29爆撃機による富山大空襲に遭われた宇尾さんは、
「市街地は全焼、死者・負傷者約1万人、
被災者は10万人を越えて。防空壕は熱風で人は
蒸し焼きになって、街の姿は今でも鮮明に浮かんでくる」と。
現役の著述業では同じ時代を背景とする依頼があって、
「いつしか昭和史の細部まで垣間見えるようになった」とも。
ゴーストライター(と言って良いのか)の仕事を
何冊か同時進行しておりました。
校了間際には、ホテルに缶詰になって作業を
なさることもあったようでした。
夫の転勤で首都圏に移り住み、
林京子氏、加藤幸子氏、中上健次氏等の秀れた作家を
輩出してきた文芸同人誌『文芸首都』、
後に『公園』に小説を発表します。
その一つ、周囲の心配をよそに夜のジョギングに
出掛けた中年女性が逃げる男を掴まえるために
追いかけるという物語、被害者は常に加害者の立場にも
なりうることを暗示した「走る女」は、
『新鋭文学叢書4』(沖積社)に収録。
ノンフィクション『私の腎臓を売ります』(双葉社)では、
借金地獄で腎臓を売る道を選んだエリートサラリーマンが
腎臓移植をめぐる現実と対峙、
10年間の孤独な戦いを描いた。
「現状は94年出版時と変わっていない」と。
近著の『姥ヶ辻(うばがつじ)』は、同人誌『朝』に
小説を発表する友人3人との共著。ご友人が多く、
お通夜・告別式ともに、たくさんの方々が集まって
いらっしゃいました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
ありがとうございました。
またお一人、指針となる方を失ってしまいました…。
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